いろいろと世間を騒がしたあの乙武さん。
ちょっと前のことですが、こともあろうに美女数人と海外浮気旅行とはあきれたと同時に、その大胆な行動にも驚かされました。
しかも、いままで彼を支えてきた奥様は「妻である私にも一端の責任があると感じています。」と述べています。
何と言う控え目な姿勢、そして、謙虚過ぎる言葉でしょうか。
夫婦のことは夫婦でしかわからないとよく言われることですが、世間の大多数は奥様のこうした謙虚な姿勢に大きく驚かされたことだと思います。
確かに夫婦と言えども、所詮は男と女。
しかし、許容範囲を遥かに超えた所業です。
本来ならば、怒り心頭になる筈です。
それなのに、この事態をあのような言葉で表現できるところは、尋常ではないなと感じるのは私だけではないでしょう。
そこに深い愛情、いや、個人の愛情を超えたもっと大きく彼を包み込むような深いものを感じます。
五体不満足の乙武さんと結婚し、彼の子供を産み、育てて来ただけでも、並大抵のことではありません。そして、同時に彼の世話もしながらですから。
どう考えても、普通の人の感覚ではできないことです。
おそらくは奥様は男性としての彼を愛したのではなく、その上の次元まで到達して、彼と言う存在そのものを愛することができたのではないでしょうか?
ある意味では、親が子供に注ぐ愛情のように、そこには無償の愛を注ぐことのできた人であったのだと思います。
そんな人を乙武さんは何度も?裏切ってきたわけですから、離婚されるのはもっともなことです。
きっと彼は奥様を失ってみてはじめて、事の重大さに気が付いたと思います。
男と女は夫婦になっても、男と女かもしれません。
お互いに、浮気もあるかも知れません。
でも、引き返せる地点で戻らないと、当たり前だった日常、そして、平凡なようで得がたい平穏な幸福には戻れません。
普通の生活。
これがどんなに難しく、そして、貴重なものであるのかは全てを失った後でハッキリとわかるものです。